J-OS辞書/テキスト相互変換ツール [概要] これは, J-OS(*1)用の辞書ファイルとテキストファイルを, 相互に変換するた めのツール群です. これらのツール群を使用するためには, perl(*2)が必要です. 主に動作確認に 使用しているperlのバージョンは5.004_04ですが, perlバージョン4以降であ れば動作するものと思われます. jperlでは, 日本語拡張機能をoffにしないと 正常に動作しませんのでご注意ください. (*1) 山田達司さんによる, PalmOSを日本語化するアプリケーション (*2) Larry Wallさんによる, スクリプト言語 [目録] このアーカイブには, 以下のファイルが含まれています. 00readme-jp.txt: このファイル Makefile.in: Makefileの雛型 configure: コンフィギュレーションスクリプト configure.in: コンフィギュレーションスクリプトの雛型 dictool.in: dictoolの雛型 install-sh: インストールスクリプト mkinstalldirs: インストールディレクトリ作成スクリプト setup.bat: Windows用セットアップバッチファイル setup.pl: Windows用セットアップスクリプト skk2txt: skk2txtプログラムファイル [履歴] 1.0 最初の公開バージョン 1.01 jperlへの対策 1.1 Windowsのためのカラクリを用意 1.11 1.1でエンバグしていた部分をfix [プログラムの説明] - dictool 以下の二つのプログラムの機能を合わせたものです. 自動的にファイルのタイ プを判別して実行を行います. UNIX系のOS以外では, このプログラムしか提供 されません. - dic2txt J-OS形式の辞書(*.prc)を, テキストファイルに変換します. 変換後のテキス トは, SKK辞書形式, dicConv形式(*3)を選択できます. また, 出力するテキス トファイルの改行コードを, UNIX(LF), Windows/DOS(CRLF), Mac(CR)のうちか ら選ぶことができます. このプログラムで生成されたSKK辞書形式のテキストは, 日本語コードを日本 語EUCに変換すると, そのままSKKのユーザ辞書として使用可能です. システム 辞書として使用するためには, さらにskkdic-sort等でエントリの並べ変えを する必要があります. この際には, 改行コードをUNIXのものにしておく必要が あります. dicConv形式で生成されたテキストは, MacOSに持っていって, dicConvでJ-OS 辞書形式に変換することが可能です. その際には, dic2txtで生成するテキス トの改行コードを, MacOSのものにしておく必要があります. (*3) 鈴木幸成さんによる, dictoolsと同様の機能を持つMacOS用アプリケーション - txt2dic dic2txt, または, skk2txtによって作成されたテキストファイルを, J-OSの辞 書形式に変換します. txt2dicは, 入力されるテキストが頭文字別に, コード順にソートされていて, かつ, MS漢字コードで日本語が符号化されていることを要求します. また, dic2txt, またはdicConvで変換されたテキストファイルであるという指標が, ファイルの先頭になければなりません. これらの作業は, dictool, dic2txt, skk2txtを使用すれば, 自動的に行われます. - skk2txt SKKの辞書に, 並べ替え, 日本語符号化方式の変換, およびヘッダの追加の処 理を行って, txt2dicで変換できる形のテキスト形式に変換するためのサンプ ルシェルスクリプトです. 日本語符号化方式の変換にnkfを使用しているので, このプログラムを実行す るためには, あらかじめnkfが導入されている必要があります. このプログラムはUNIX系OSでしか動作しないと思いますが, 似たようなことは 他のOSでも容易に実現できるものと思われます. また, UNIX系OSでも細かい仕様の違いにより, 正常に動作しない可能性があり ます. * OSF1 V3.2では, sortに-Aオプションを付けなければ, 正常に動作しないよ うです(Thanks 京大の的野さん). [導入方法] - UNIX系OSの場合 * perlの導入 まずは, perlバージョン4以上が導入されていることを確認してください. 導 入されていない場合は, perlを導入してから, dictoolsの導入を行ってくださ い. UNIX版のperlは, 最寄りのGNUアーカイブサイトから入手してください. この ドキュメントを書いている時点での最新版は, 5.004_04です. perlの導入方法については, perlのアーカイブに附属しているドキュメントを ご覧ください. もし, すでに導入されているperlがjperlだったとしても安心してくださ い. 以下に述べるconfigureスクリプトが, 適切なオプションで日本語拡張機 能をoffにしてくれます. * dictoolsの導入 configureスクリプトを実行すると, 自動的にdictoolが生成されます. この時, configureスクリプトが出力する情報に注意してください. perlプログラムの ディレクトリの検出に失敗している場合は, 手動でこれらのファイルのマジッ クナンバーやMakefileを修正してください. configureスクリプトの出力する情報に問題がなければ, 続いてmakeを実行し てください. dic2txt, txt2dicが生成されます. システムディレクトリにプログラムファイルをコピーする場合は, (必要なら ばスーパーユーザになって)make installを実行してください. - Windows/DOSの場合 * perlの導入 まずは, perl for Win32が導入されていることを確認してください. 導入され ていない場合は, まず, perl for Win32を導入してから, dictoolsの導入を行っ てください. perl for Win32は, http://www.activestate.com/pw32/ から入手してください. このドキュメントを書いている時点での最新版は, Build 316 based on 5.003_07です. perl for Win32の導入は簡単です. setupウィザードがすべて行ってくれます. perl for Win32の導入が完了したら, コマンドサーチパスを再設定するために, 一度再起動を行ってから, dictoolsの導入を行ってください. 通常は, perlをインストールしないとjperlがインストールできないはずです が, もし, すでに導入されているperlがjperlだったとしても安心してくださ い. 以下に述べるsetupスクリプトが, 適切なオプションで日本語拡張機能を offにしてくれます. * dictoolsの導入 dictoolsに附属している, setup.batを実行してください. 自動的に, dictool, およびDicTool for Win.batが生成されます. - MacOSの場合 MacOS版のperlは, http://www.ptf.com/macperl/ から入手できます. このドキュメントを書いている時点での最新版は, 520r4 です. このディストリビューションに含まれるプログラム群はMacOS版のperlでも動 作するはずですが, より高い操作性を持つMacOS専用版dictoolsを, このディ ストリビューションとは別にリリースします. 詳しくは, そちらをご覧くださ い. - その他のOSの場合 perlバージョン4以上があれば, dictoolsは動作します. 各種OSでの動作報告 をお待ちしています. [使用方法] 1. 起動 UNIX系OSの場合は, プログラムファイル名で起動できます. Windows/DOSの場合は, ファイルを, DicTool for Win.batにドラッグ&ドロッ プするか, MS-DOSプロンプトから, `perl dictool' で起動します. その他のOSの場合はわかりません. ご報告をお待ちしています. 2. 各プログラムの使用法 - dictool dictool [-options] prcfile ... の形式で使用します. -o: 出力ファイルのファイル名を指定します. -r: 出力されるテキストファイルの改行コードを指定します. dos, mac, unix, あるいは, crlf, cr, lfの形式で指定します. 標準では, UNIX系OSの形式(0x0a)が選択されます. -t: 出力ファイルの形式を指定します. SKK, dicConvが指定できます. 標準ではSKKが選択されます. -v: 変換経過等の情報を出力します. このオプションで出力される情報の日本語コードは, 環境変数 LC_MESSAGE, LC_ALL, LANGから自動的に取得されます. これらの環境変数が指定されていない場合には, MS漢字コードが選択され ます. また, 指定されていても, 適切な日本語コードの情報が得られない 場合には, 日本語EUCが選択されます. 期待した日本語コードが選択されない場合は, dictoolプログラムファイ ルの先頭の, $output_coding_system変数を適切に設定してください. - dic2txt dic2txt [-options] prcfile ... の形式で使用します. 以下のオプションで, 実行方法を制御することができます. -o: 出力ファイルのファイル名を指定します. -r: 出力されるテキストファイルの改行コードを指定します. -t: 出力ファイルの形式を指定します. -v: 変換経過等の情報を出力します. - txt2dic txt2dic [-options] txtfile ... の形式で使用します. 以下のオプションで, 実行方法を制御することができます. -o: 出力ファイルのファイル名を指定します. -v: 変換経過等の情報を出力します. - skk2txt skk2txt < file skk2txt file ... cat file ... | skk2txt 等のように, SKK形式の辞書ファイル名を引数として渡すか, 辞書ファイルを 標準入力から流してやります. 変換結果は, 標準出力に出力されます. ファイルに出力したい場合は, リダイ レクトしてください. [問題点] Windows/DOS環境では, 充分な試験を行っていません. FreeBSD以外のOSでは, いっさい試験を行っていません. 英語ドキュメントがありません. マニュアルがありません. [謝辞] PalmOSプラットフォームに素晴しい日本語環境を提供してくださった山田達司さん. このプログラム群を作成する際に, 非常に参考にさせていただいた, dicConv を作成された鈴木幸成さん. プログラムを作成する際に, さまざまな疑問点にお答えくださった岩間直純さん. jperlについての情報をくださった, きしもとこうじさん, 村上威さん. dictoolsについてご意見を頂いた, Muchyさん, 廣瀬昌明さん. その他, PalmOSの環境をより良く変えていってくださる, プログラマの皆さん に感謝いたします. [使用許諾条件] このファイルと同じアーカイブに含まれるファイル群に対する著作権は, 私, 池本昌弘/Hameln Software が保持します. このファイルが含まれていたアーカイブの内容を変更しない限り, 再配布は自 由です. 私が著作権を主張するファイル全体, またはその一部を違う目的に再使用する 際には, 私の許可を得なければなりません. このファイルと同じアーカイブに含まれる, ファイル, およびプログラム群は 無保証です. これらを使用したことによる, または使用できなかったことによ る損害に対して, 私は一切の責任を負いません. [その他] バグレポート, 仕様のご提案等ございましたら, 池本昌弘/Hameln Software までご連絡ください.